2011年10月20日木曜日

がれき受け容れ問題


「説明足りない」怒る自治体 がれき処理、環境庁が受け入れ調査 回答期限を延期  
2011.10.28 01:20

 
東日本大震災で発生したがれきの広域処理が可能か尋ねるため、環境省が全国の自治体に配布した調査書に対し、説明不足のため自治体が反発している。自治体からあまりに問い合わせが多いため、同省は回答期限を延期せざる得なくなったほか、急遽(きゅうきょ)、がれき処理のためのQ&Aを作成するなど対応に追われている。(天野健作)

 「環境省は無責任で、無能ぶりにあきれる。あまりに地方任せ。処理方針が明確でない。県として意見をまとめてぶつけなくてはいけない」。愛知県の大村秀章知事は17日の定例会見で怒りを爆発させた。

 震災のがれきは宮城、岩手、福島の3県で計約2300万トン発生したと推計されている。同省は震災直後の4月、被災地以外の自治体に受け入れ可能か照会したところ、572市町村から可能とする回答を得ていたが、放射能汚染の不安が高まると、前言を翻す自治体が続出。このため、同省は今月7日、改めて受け入れ意思を聴く調査書を配布した。

 調査書には、(1)受け入れを検討しているか(2)その進捗(しんちょく)状況(3)受け入れ可能な廃棄物の種類(4)1日の処理可能量(5)年間最大受け入れ可能量-などを記入する。

 ところが、「放射能汚染濃度を具体的な数字で示してほしい」「放射能に汚染された焼却灰を安全に処分できるという根拠は何か」など、自治体から問い合わせが相次いだ。

 がれきは放射性物質がごく微量で通常の廃棄物と同様に処理できるとしているにもかかわらず、福岡市は「放射能に汚染された廃棄物の処理技術を持ち合わせていない」と早々に受け入れ拒否を回答した。

 同省は当初、回答の締め切りを今月21日までとしていたが、28日に延期。さらに、がれき処理のための「ガイドラインQ&A」を作成して、自治体の怒りを鎮める措置に出た。

 調査結果について「個別の地方公共団体名は公表しない」とした同省の方針にも疑問の声が出ている。

 愛知県は方針に従い、受け入れ可能な県内の自治体名と自治体数について公表しないことを決めたが、地元住民は「理解できない」と反発。同県愛西市の市議も「市民に情報公開せずに進めるということか」と憤りの声を上げている。

 ただ、被災地に積み上げられたがれきの仮置き場では、自然発火が原因とみられる火災が相次ぎ、有害物質が出る恐れがあるなど、放置しておくにはすでに限界に達している。

 同省は「がれきの広域処理は復旧・復興に向けた要だ」として、受け入れ先の住民の理解を得るため、安全性を説明したパンフレットを作製する予定で、職員を派遣して地元説明会の開催も考えているという。





【愛知】

知事「環境省は無責任」 汚染がれき受け入れ対応に怒り

2011年10月18日


 東日本大震災で発生した岩手、宮城両県のがれき受け入れの可否を検討している大村秀章知事は17日の定例会見で、県が安心してがれきを受け入れるための説明を国がしていないとして「環境省は、無責任で無能」と述べた。放射能に汚染された恐れのあるがれき受け入れに住民が反対する可能性がある中、国の対応があまりに地方任せだと怒りを爆発させた。
 大村知事は岩手、宮城両県のがれきを受け入れる自治体を探している環境省の対応を「全国一律で事務的。大臣をはじめ、政務三役はこれまで何をやっていたのか。“頼む”と言われたことは、私は一度もない。これで本当に汗をかいたと言えるのか」と非難した。
 環境省は8月、焼却灰1キログラム当たりの放射性セシウムの濃度が8000ベクレル以下の場合、埋め立てが可能とする指針を提示。10月4日、各県に、受け入れ可能量をあらためて調査するよう要請した。
 しかし、大村知事は「8000ベクレル以下は問題ないと言われ、県民が“はい、分かりました”と受け入れるのは難しい」との認識を示し「例えば、焼却施設のフィルターに付いた放射性物質はどうするのか。こう処理したらいいと示してほしい」と、具体的な説明を国に求める考えを見せた。
 さらに「被災地を支援しようという姿勢は変わっていない。やれることはやりたいと思っているから、こんなことを申し上げている」と強調。あらためて、県と市町村が協議する場も設ける意向で「機会を捉え、私から直接、メッセージを発したい」と話した。 (内田康)
◆環境省廃棄物対策課「コメント控えたい」
 愛知県知事の発言にコメントすることは控えたい。「焼却灰1キログラム当たり8000ベクレル以下」とした基準は、作業員が年に250日、1日当たり4時間、灰のそばで働いた場合でも年間被ばく線量が1ミリシーベルトを超えないように算出した。環境省の考え方は各県に8月に示しているが、分かりやすくする工夫は必要かもしれない。



神奈川> 記事

市、がれき処理対応へ
2011年10月20日

 東日本大震災で発生した被災地のがれき処理について、林文子市長は19日の会見で、「安全性が確認されたら、基本的に処理させてもらいたい」と語った。具体的な受け入れ要請は届いていないという。
 放射性物質への不安が高まり、消極的な姿勢に転じる自治体が相次いでいることから、環境省は、がれき受け入れについて全国の自治体に意思確認を進めている。市長は「市民に不安を与えないよう安全性はきちっと確認したい。(受け入れる場合)工夫していかなればいけないでしょう」と話した。
 また、南本牧廃棄物最終処分場で放射性セシウムを含む下水汚泥の焼却灰の受け入れを凍結した問題について、市長は、焼却灰をより多く汚泥資源化センターに保管するため「コンテナを2段重ねにして使うことを検討している。これまでの2倍保管できる」と説明した。



愛媛のニュース2011年10月18日(火)
県内市町の震災がれき受け入れ検討状況照会

 
県は17日までに、東日本大震災で生じた廃棄物の受け入れに向けた検討状況や処理可能量を尋ねる調査票を20市町に送った。災害廃棄物の広域処理を進めたい環境省の調査で、締め切りは21日。同省は調査結果を公表しない方針。
 市町への調査票では、既に受け入れている▽職員派遣や検討会議設置など具体的な検討をしている▽受け入れに向けた検討をしている―の三つで回答。検討内容を文章で記述する欄が設けられているが、受け入れないとの選択肢はない。
 その他の項目は、受け入れが想定される施設や廃棄物の種類、最大受け入れ可能量など。民間業者が希望する場合は所在市町に連絡し、国の地方環境事務所に登録する。
 県は「国の責任による安全安心の担保が前提。細かな安全基準を国に照会したが、現時点では回答を得られていない」と各市町に説明したという。
 この調査をめぐり、ごみを考えるネットワークえひめ(谷口博徳・仙波美和共同代表、20人)のメンバー5人が17日、調査への回答保留や拒否を求める要請書を県に提出した。
 5人は県庁で「住民に情報が伝わっていない」「安全が担保される前に国が地方に押し付けるやり方はおかしい」などと訴えた。これに対し、大久保尚県循環型社会推進課長は「受け入れない市町は回答しないと思う。県は安全が前提との立場をはっきりしていきたい」と応じた。
 同課によると、一般廃棄物を市町村外で委託処理する場合、搬出先の市町村に廃棄物の種類や処分方法などの事前通知が法令で求められている。ただ、住民への意見聴取は定められてい


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東日本大震災:汚染がれき「持ち込み拒否を」 さよなら原発実行委、県に要請 /岡山

 国に原子力政策撤退を求める市民団体「さよなら原発1000万人アクションin岡山実行委員会(代表・奥津亘弁護士)は18日、県に「放射性物質に汚染されたがれきの県内持ち込み拒否を表明してほしい」という要請を文書で申し入れた。

 福島第1原発事故で、環境省は、放射性物質に汚染されたがれきの受け入れ可否を全国自治体に調査し、一部の自治体は受け入れを表明している。奥津代表は「震災の復興・復旧は国民こぞって支援しなければならない。しかし一般、産業、汚染のがれきを区別することなく受け入れるのは問題だ」と訴えた。

 実行委は(1)汚染がれきの持ち込み拒否を表明(2)処理・処分施設を持つ県内自治体に汚染がれきを受け入れないように指導する(3)放射線の測定機器の整備やチェック体制を整える--の3点について、10月末をめどに文書で回答するように求めた。

 県は「環境省の調査は、がれきの受け入れ量で、市町村の施設に余力があるかどうかを調べている。県としては安全性を念頭に、市町村と調整する」と説明した。実行委に同行した市民は「汚染がれきが全国に放射性物質を広げる」「放射性物資は東京電力の責任で処理すべき」などと話した。【小園長治】

毎日新聞 2011年10月19日 地方版


東日本大震災:発生のがれき、県が受け入れ再調査 国に21日回答 /滋賀
 ◇住民、不安の声も
 東日本大震災で発生した大量のがれきの広域処理を進める環境省からの要請を受け、県は14日、各市町のがれきの受け入れ意思と受け入れ可能量の再調査を始めた。21日までに結果をまとめ、同省に報告する。

 県によると、4月に同省から問い合わせがあり、甲賀市のクリーンセンター滋賀など3施設で年間計約2万トンの埋め立て容量があるが、受け入れを表明している施設はないと回答した。

 1回目の調査では、破砕については大津市、栗東市、中部清掃組合が計1740トンの受け入れを表明。焼却では両市と同組合、草津市、彦根市、湖北広域行政事務センターが計1万2680トンの受け入れを表明したが、放射能問題を受け、同省が改めて調査を求めた。

 14日に県が大津合同庁舎で開いた再調査の説明会には12市町と6行政組合の担当者が参加し、「安全性について十分な説明をしてほしい」といった声が出た。県によると、県民や近隣府県の住民らから「琵琶湖が汚染されると困る」など、受け入れに反対するメールや手紙が寄せられているという。


東日本大震災:がれき、秋田市「受け入れ困難」 安全性の検証必要 /秋田
 秋田市の穂積志市長は14日の記者会見で、東日本大震災の被災地の災害廃棄物(がれき)の受け入れについて、放射性物質の安全性が確認できないため、現時点では受け入れは難しいとする見解を示した。県は岩手県から震災がれき受け入れの打診を受け、市町村の意向を確認しているが、佐竹敬久知事は前向きな姿勢を示している。

 穂積市長は焼却処理前のがれきについて、国が放射性物質の基準値を示していないことを指摘。同市はごみを溶融炉で焼却しているが、がれきに微量でも放射性物質が含まれていた場合、溶融炉で焼却すると濃度が高まる可能性がある。穂積市長は2次被害や風評被害が広がる恐れもあるとし、「がれきを燃やしても安全なのか、技術的な検証をしなければ判断できない」と述べた。また、「自治体ごとに基準が違えば、基準が低いところにがれきが集中する恐れがある。県内の各自治体の意向を踏まえて、県で指導してほしい」と要望した。

 県環境整備課は「秋田市の判断は残念だ。他の自治体の意向を確認したい」としている。

被災地のがれき受け入れ 分担処理に自治体苦悩 
 東日本大震災から7カ月余り。被災地のがれき処理が進んでいない。現地の処理施設2 件だけではさばけないため、国は全国の自治体による分担処理を計画したが、福島第1原発事故で拡散した放射性物質を懸念する声などで頓挫。被災地は早期復興へ分担を切望するが、住民らの不安も無視できず、阪神・淡路大震災を経験した兵庫県内の自治体も受け入れに踏み切れずにいる。
 阪神・淡路大震災では、倒壊家屋など約1400万トンのがれきが発生。横浜市などが分担処理を担い、焼却や埋め立てにより約3年で処理した。
 東日本大震災で、岩手、宮城、福島の3県で発生したがれきは推計2300万トン。一時保管する仮置き場への搬入率は59%だが、焼却などの処理はほとんど手つかずだ。
 岩手県は435万トンで、同県の被災市町村が通常出すごみの10年分に相当。担当者は「既存の処理施設では対応できない」と新設を急ぐが、稼働は来年3月の見込み。通常の23年分に当たる1500万トンが出た宮城県でも既存施設では1割しか処理できないという。
 国は4月、全国の自治体にがれきの受け入れを打診。兵庫県内でも焼却炉を持つ市町や一部事務組合の大半が「受け入れ可能」と応じた。7月には井戸敏三知事が、近畿の自治体でつくる埋め立て場「大阪湾広域臨海環境整備センター」での受け入れに前向きな姿勢を示した。
 しかし、市民らから放射性物質の拡散を懸念する反対意見が続出。兵庫県には知事発言後、1カ月で約400件が寄せられた。年間約6万トンを受け入れ可能とした神戸市も「身動きが取れない状態」といい、丹波市は受け入れ方針を転換した。
 自治体は埋め立て場への放射性物質の影響も危惧する。神戸市は北区の埋め立て場を墓園として活用する方針で、大阪湾広域臨海環境整備センターも企業などへの土地売却を計画。担当者は「たとえ基準値以下でも、放射性物質が付着した灰を埋めた土地を活用できるのか」と懸念する。
 国の計画では、2014年3月までに処分を終えるとしているが、実現は困難な情勢だ。岩手県は焼却灰の放射性物質濃度を独自に調べ、基準値を下回ることを確認。国も安全性を認めたが、受け入れを決めたのは東京都のみ。同県の担当者は「安全が確認されたのに受け入れが進まないのは風評被害だ。早期復興には全国での分担処理が欠かせない」と切望する。
 山内知也・神戸大大学院教授(放射線計測学)の話 がれきの放射性物質は燃やすことで濃度が高まる。焼却で数値がどのように変わるかなど詳細が明らかになった段階で受け入れの可否を検討すべきだ
(災害特報班・上田勇紀)
   ◆   ◆
 がれきの分担処理 国は、福島県で発生したがれきは同県内で処理し、宮城、岩手県については県外で分担処理を進める方針。焼却灰の放射性セシウム濃度が1キログラムあたり8千ベクレル以下なら一般廃棄物と同様に埋め立て可能としている。
【特集】東日本大震災
(2011/10/14


がれき受け入れ反対 市民団体が申し入れ
2011年10月20日

 首都圏の放射性物質を含む一般焼却灰の埋め立て再開に反対する大館市の市民団体「放射能を拡散させない市民の会」は19日、震災で生じた岩手県のがれきを受け入れないよう市に申し入れた。申入書は「原発事故の収束には長い時間がかかる。新たな汚染が今後起こらないとは断言できない」として、放射性物質を含む汚泥、がれきは大館駅や市内を運行させないことなどを求めている。
 岩手県からの要請に対し県は20日までも受け入れの意向があるのか各市町村に回答を求めている。大館市環境課は「市民の理解も必要で回答は不可能。やるともやらないともいえない。そのまま県に回答する」としている


「がれきの受け入れを」 環境省、全国の自治体に調査票
2011.10.11 14:56

 
東日本大震災で発生したがれきの広域処理を促すため、環境省は11日、受け入れが可能かどうか、全国の自治体に意思を確認する文書を送付したことを明らかにした。回答期限は21日まで。

 がれきは宮城、岩手、福島の3県で計約2300万トン発生したと推計されている。他県のがれきの受け入れは現在、東京都と岩手県が表明しているだけで、放射性物質の汚染を心配する意見が多く、自治体の消極姿勢が目立つ。

 調査結果について、個別の地方公共団体名は公表しない。また受け入れ先の住民の理解を得るため、安全性を説明したパンフレットも作成し、説明会などの開催も考えているという。

 同省は「受け入れを求めるがれきは、放射性物質がごく微量で安全性が確認されている」と強調している



日本中で東北の瓦礫を燃やす計画があるのは皆さんご存じではないのでしょうか? ...
日本中で東北の瓦礫を燃やす計画があるのは皆さんご存じではないのでしょうか?
放射能汚染されている瓦礫です。あなたの身近に放射能がやってくるんですが。 私の住む大阪府では橋下知事の推進の元この計画が進められ、それで出た高い濃度の汚染灰は大阪湾の埋め立て工事に関西広域連合と言う所が「フェニックス計画」で埋め立てに使おうとしています。
大阪だけではありません。東京は3000ベクレルの汚染灰をこっそり東京湾に捨てていますし、瓦礫持ち込み処理もおOKしました。というか、日本中で今燃やされようとしています。小さな子供を守るのは大人である以上使命です。親である以上我が子の命と安全を守るのは親としての使命だと思います。もっと言うと学校の先生であれば自分の生徒の命と安全を、食品を販売されている会社であれば食品の安全と嘘偽りない産地を医者であれば(今の国の乳飲み子の飲み物の暫定基準値は原発排水基準より上)今の国の体制下でのガイドラインに沿うのでなく自身で勉強して本当に患者の命を守ろうとするのが使命でしょうし、色んな職種の方や学生さんも人間の命を(特に子供)守ろうとするのが使命だと思うのですが、「今の民主政権下では無理」とか「国が大丈夫って言っているから大丈夫」とか「生活で忙しいから無理」「調べて今までの生活が送れないのが嫌」とか「放射能を調べたら怖い」と言わずに自分の自治体にたった3分御電話するだけで良いと思うのです。

質問日時:2011年10月19日 10時50分
解決日時:2011年10月20日 20時48分

でも桁の違う石炭灰(補助単位がひとつ上になる数字)が混ぜられているコンクリートには意外と無頓着ですけどね、世の中の騒いでいる人たちは。さらにいえば、日本じゃもともと西側のほうが放射線が高いんですけどね、自覚されていませんが。私の視点からすれば単に「目に見えるものが目に見えないものを運んでくるんじゃないか」という漠然とした不安に付け込んだ条件闘争にしか見えないわけですけどねぇ。

回答日時:2011年10月19日 10時58分



岩手のがれき、都内で処理へ 10月にも開始 都が受託2011年9月28日22時22分

 
東京都は28日、東日本大震災で発生した岩手県内のがれきを、10月中をめどに都で受け入れると発表した。国が全国の自治体に呼びかけた、がれき広域処理の第1号となる。宮城県のがれきについても準備を進めており、2013年度までに計約50万トンを受け入れる予定。

 運搬から中間・最終処分を都が岩手県から一括受託。現地から鉄道コンテナで運び、都が選定した民間業者が木材や金属を分別して処理する。今年度中に宮古市のがれき1.1万トンを受け入れ、都の埋め立て処分場で最終処分する。

 がれきを分別して焼却した灰の放射性セシウムについて、岩手県が事前に調べたところ、1キロあたり133ベクレルだった。国の基準の8千ベクレルや都内の清掃工場での値を下回ったことから、都は受け入れが可能と判断した。都は都内に搬入後も改めて測定し、安全性を確認するとしている。




都のがれき受け入れ 「放射能入れるな」苦情多数
2011.10.1 08:46

 
東日本大震災で発生した岩手県の災害廃棄物(がれき)の受け入れを発表した東京都に対し、「放射能を拡散させないでください」などと反対する電話やメールが寄せられていることが30日、分かった。

 都環境局によると、受け入れが発表された9月28日夜以降、29日に162件(電話129件、メール33件)、30日に283件(電話222件、メール61件)の意見があった。大半が「被災地支援も分かるが、子供がいて不安」「放射能を入れてくれるな」などと受け入れに反対する内容という。

 来年3月までに岩手県宮古市のがれき計1万1千トンを処理する予定。鉄道で都内の民間破砕施設に輸送して処理後、東京湾に埋め立てる。このがれきを処理した焼却灰を岩手県が検査したところ、1キロ当たり133ベクレルの放射性セシウムが検出されたが、国が災害廃棄物の広域処理で定める基準値(1キロ当たり8千ベクレル)を大幅に下回っている。

 都は30日、岩手県などと災害廃棄物の処理基本協定を締結。今後は宮城県とも同様の協定を結び、岩手、宮城両県のがれき約50万トンを受け入れる方針。



The government surveyed regional governments how much more they can dispose of debris in April. There were outcries from some citizens, being afraid of radiation.The government backed away.
Note that

 国は、福島県で発生したがれきは同県内で処理し、宮城、岩手県については県外で分担処理を進める方針。焼却灰の放射性セシウム濃度が1キログラムあたり8千ベクレル以下なら一般廃棄物と同様に埋め立て可能としている。
神戸新聞
2011/10/14
The debris in question is from Miyagi and Iwate, not from Fukushima and the national limit of the incinerated ash is 8,000 becquerels for landfill.
焼却灰1キログラム当たり8000ベクレル以下」とした基準は、作業員が年に250日、1日当たり4時間、灰のそばで働いた場合でも年間被ばく線量が1ミリシーベルトを超えないように算出した。
The national limit is calculated so that the amount of radiation will not exceed 1 millisievert for the workers at the facility working for four hours a day for 250 days a year.


がれきを分別して焼却した灰の放射性セシウムについて、岩手県が事前に調べたところ、1キロあたり133ベクレルだった。国の基準の8千ベクレルや都内の清掃工場での値を下回った。
Iwate prefecture examined the sample of its incinerated ash and found that it was 133 becquerels. So Tokyo decided to accept it.

Now encouraged by Tokyo's decision, the government again is trying to survey how much more the regional governments can dispose of the debris.

Some citizen organizations speak out against the governments.
1)The government should disclose the result of the survey so that we are informed of how much more regional waste disposal facilities can dispose of the debris. 

Note it is about the survey this time, not about the April survey.In addition, it is about the capacity of the facilities.

2) We should not accept the debris from Tohoku, a) because it is dangerous or b) unless the safety is (absolutely) guaranteed.

Because there were outcries again from some citizens, more and more local governments are hesitant to go ahead with the project. They demand more explanation and guarantees w.r.t the safety from the state.

As a result, it is unlikely that the project will proceed as planed.




がれき広域処理―被災地のため進めよう
10月21日


 東日本大震災の被災地のうち、岩手、宮城両県で生じたがれきを他の地域で処分する広域処理が本格的に動き出す。

 東京都は、岩手県宮古市のがれきを受け入れる。JR貨物のコンテナで運び、複数の産廃処理業者が砕いたり燃やしたりする。焼却灰は都が管理する最終処分場に埋め立てる。

 がれきは本来、家庭ゴミと同様、地元の市町村が処理する。だが、宮古市では約71万5千トンのがれきが生じた。同市の年間処理量の34年分にあたる。

 宮古市以外にも、106年分のがれきに直面する宮城県石巻市など、状況が深刻な市町村は少なくない。処理が遅れると復興が滞る。広域処理の輪を広げて、被災地を支えたい。

 都が広域処理計画を公表した9月末以降、都庁には「放射性物質に汚染されたがれきを受け入れるのか」といった抗議や不安の声が相次いだ。

 福島第一原発事故で、放射性物質が東日本の広い地域にまき散らされた。首都圏の焼却施設で生じた焼却灰からも、放射性物質が検出されている。不安が募るのも無理はない。

 ただ、宮古市内のがれきまじりのゴミを燃やし、その焼却灰を岩手県が測ったところ、放射性セシウムは1キロあたり133ベクレルだった。そのまま埋め立て可能な国の基準(8千ベクレル)や、東京都内の焼却施設で地元のゴミを燃やした際の焼却灰と比べても、十分に低い水準だ。

 東京都は安全を確保するためのマニュアルを作った。岩手県から搬出する時と、都内の施設での作業時の両方で放射線量などを測ることが柱だ。不十分な点がないか、都は常に目を配ってほしい。

 震災後の4月、環境省が被災県などを除く全国の自治体にがれき受け入れの可能性をたずねたところ、572の市町村などから「受け入れ可能」との回答が寄せられた。

 ところが、放射能汚染が広域に及ぶとわかるにつれ、住民からの抗議で受け入れ方針を撤回する自治体が相次いでいる。

 東京都の方法を参考に、安全を徹底する手だてを整えつつ、反対する住民を説得できないだろうか。環境省も、自治体に専門家を派遣して説明を尽くすなど、支援してほしい。

 京都五山送り火でのごたごたや、愛知県日進市の花火騒動、大阪府河内長野市の橋桁騒ぎ……。被災地の産物の受け入れをめぐって、復興の足を引っ張るできごとが続いた。教訓をいかし、がれきの受け入れで被災地を支援したい。